太陽放射の測定 シリコンを用いた日射計とサーモパイルを用いた日射計

1光球と呼ばれる太陽の表面の温度はおよそ6,000Kであり、その反応は「黒体」に類似しています。ここから、太陽の放つエネルギーを求めるための9.5 x 10^25 Wというおおよその計算式を導き出すことができます。

太陽の放つエネルギーは、単体ではなく複数の波長により構成されています。
また、すべての太陽放射が地上にたどり着くというわけではありません。

2太陽から放射され単位時間内に地球大気の法線曲面に入射する平均的なエネルギーを太陽定数といい、約Ics=1,353 W/m^2です。また、大気の存在が地表にたどり着く太陽放射に複数の影響を与えます。

太陽放射は大気中での吸収、反射および散乱によってそのエネルギーを縮小されます。太陽放射によるスペクトルの構成要素は、大きな波長による吸収または散乱によっても変化します。太陽放射の構成要素には、分散しているものや間接的なものもあります。

これらから見られることとして、地表に到達する太陽放射は、大気圏外に到達するそれと比べると小さく、おおよそ1,000W/m^2、また分光分布も異なります。

太陽電池が電力を作り出す能力は複数の要因により異なります。太陽電池は、全ての入射太陽放射の周波数において異なる反応を示します。シリコン製の電池の有能性は、可視光線の周波数に最大の効果を出します。

太陽電池や太陽光発電システムの電気生産は、表面に到達する入射太陽放射量と光の強さによるものです。

3太陽光発電システムの性能に影響を与えるものの一つとして、温度が挙げられます。半導体を用いたその他の電子機器と同様に、太陽電池は温度に極めて敏感です。温度の上昇は半導体のパラメーターにも影響を与えると同時に「バンドギャップ」を縮小させます。高い温度は、太陽光発電システムのエネルギー生成の縮小の原因になるのです。

太陽光発電システムによるエネルギーの生産性は上記の要因を視野に入れた予測が可能です。この予測可能な要因以外によるエネルギー生産の縮小があった場合、それは何かしらの対策が必要な異常や故障と同義として扱う必要があります。

ある一定の時間に太陽光発電システムがどれだけのエネルギーを生産するかを知るために、その時間の太陽光発電モジュール表面に到達しているエネルギーの量を知る必要があります。さらに有効な太陽放射の量(シリコン製太陽電池の発電プロセスを有効にする波長は300nm – 1,100nmのガンマ線)を知ることができれば、より良いでしょう。そうして、一日のどの時間帯にどの程度のエネルギーを生産することができるのかを把握しておきます。

日射計は設置された場所に届く日射量のデータを計ることができます。

そして、本質的に以下の二つに分類することができます。

太陽電池型日射計(もしくはソーラーメーター)

ソーラーメーターは日射量の計測に使われる装置です。ある表面(ある単位面積)に当たる放射エネルギーの量を計るために光起電力効果を利用します。

光起電力効果を利用するソーラーメーターは太陽光発電システムと同様の反応をします。装置に当たる光に応じて電気信号を発信し、可視光線に反応します。その反応は太陽電池の温度にも左右されます。
また、シリコン製電池を用いたソーラーメーターは凡そ330nmから1,100nmの波長のスペクトルをとらえることができます。
温度による影響なしの計測を得る目的で、光起電量効果を利用したソーラーメーターによって計られた値は太陽電池の温度に基づいて修正される必要があります。この計測結果は、修正には到達の容易でない精確性が求められることを考えると、熱電対のおかげで得られるともいえます。

サーモパイル型日射計

4サーモパイル型日射計は、全天日射量(直達日射量と散乱日射量)を計るための装置です。主な機能として、明るい表面と暗い表面の温度の差を計ります。明るい表面が日射を反射する傾向にあるのに対し、暗い表面はその多くを吸収します。この温度差は、サーモパイルを使用し計られます。白黒二色の受光部の温度差から得られる電位差から、全天日射量を測定します。

サーモパイルは通常、連続した熱電対により構成されます。熱電対は二つの点の温度差を計るための、二つの異なる金属の結合です。そして、その異なる温度に応じた電位差を生じさせます。
この種の日射計の反応は、太陽スペクトルのすべての範囲、凡そ300nmから2,800nmをカバーすることができます。
5サーモパイル型日射計によって表されるスペクトル範囲は、シリコン製電池を用いたソーラーメーターのそれよりも広いため、動作の精確性のテストには日射計を使うべきということ、また、太陽光発電システムは環境によって正しく動作しないこともあるということを知っておく必要があります。太陽電池を用いた日射計の使用では、得られる値が太陽光発電システムと同じであり、太陽光発電システムの機能にとって有効な波長成分はソーラーメーターによって計られるそれと同等です。
さらに、サーモパイルを用いた日射計の反応はシリコン製電池を用いたソーラーメーター(一秒ごとのデータ
)に比べてとても遅いのです(横の写真に見られるように、数十秒毎に区切られたデータになる)。

 

オシロスコープは、日射の弱いとき(曇り)から日射の強いとき(快晴)のあいだで、サーモパイルを用いた日射計に適切な天気を示します。測定にかかる時間は22秒です。